すっかり遅くなってしまったのですが、先日フェイスブックでも報告させていただいた「第6回 3Dプリンターで作ったルアー限定の釣り大会 inとしまえん」に参加してきたので、その時のレポートをさせていただきます。
目的:優勝して3Dプリンターを持って帰る!!
当日はすっかり春めいてきた陽気になり、釣りをするにはとてもいい気候でした。朝8時に大会エントリーが始まると、続々と集まる参加者のみなさん。ツリグラ編集部からは2名参加させていただきました。総勢23名が揃い、開会式で主催者の1310 KF WORKS三枝さんから挨拶やルール説明などが、としまえんフィッシングエリアの支配人皆川さんより今日の魚のコンディションと攻略アドバイスがあって、8時半を少し回ったところでスタートフィッシングとなりました。
大会自体は2時間勝負。編集部以外は自作の3Dプリンタ製ルアーを持ち込んでいる参加者が多数。3Dプリンタールアー業界の熱気をヒシヒシと感じます。
特集記事やブログでおなじみぐっちーが開始早々にヒット!!しかしこれを痛恨のバラシ…。後で振り返ると、これが本日最大のチャンスとなってしまいました。その後もポツンポツンとショートバイトはあるものの、フッキングまでは持ち込めず、時間ばかりが過ぎていきます。
先日参加した3Dプリンタールアフィッシングの様子です!
— ツリグラ 釣具の総合情報クチコミサイト (@tsurigura) 2019年4月17日
本当は釣り上げた瞬間をお届けしたかったのですが、残念ながらボウズ。。。
バラシの瞬間をお届けします😅#としまえん #釣り #ルアー #フィッシング pic.twitter.com/ii1Vaq4Zho
残り時間も半分を過ぎ、焦り始めた編集部員は腕じゃなくてルアーが悪いんだとばかりに、受付でレンタルルアーをチェンジ!今回は1人4つまで同時にレンタルすることができ、交換も自由とのことでした。しかし、相変わらずフッキングまで持ちこめません。ラインに出ている反応が果たしてアタリなのか、他の人のルアーが触れた感触なのか、はたまた他の何かなのか…、どんどんドツボにハマっていき、そしてタイムアップを迎えることとなってしまいました。
閉会式兼表彰式では驚きの結果報告が。なんと本日のウェイイン率は26%!?全参加者23名中、釣れたのはわずか6名だけだったとのこと。そうです、編集部の二人が釣り下手だからではないんです、当日のフィールドが激シブだったというだけなんです(言い訳)!とはいうものの実際に上級者はきっちりと釣ってくるもの。優勝者のY485さん(twitter)は、なんと今回を入れると4回目の優勝ということでした。
今回参加してみて感じたのは、3Dプリンター製ルアーというものの可能性です。表彰式が終わった後も、ほとんどの参加者が他の人のルアーを見たり、水槽で動きを確認しながら制作方法を議論しあったりと、3Dプリンタールアー大会ならではの光景を見ることができました。実はこれが毎回恒例の風景なんだそうです。
3Dプリンター自体も今では実売で3万円強くらいから手に入れることができるということもあり、現在ではかなり手を出しやすくなってきているそうです。素材に関しても生分解素材を使用しているということで環境にも優しく、日々泣きながらルアーロストする毎日の僕にピッタリな気がしています(会社で1台買ってくれないかなぁ)。もちろん、自作ながら機械的な精度でルアーを作れるということには、モラル的な意味でも色々な問題もついて回ってしまうかと思います。三枝さんは、既存の商品にないアプローチから、今回の大会当日の様に、周りが釣っていない中、自分で開発したルアーで一人だけが魚を連発できるような新しいコンセプトのルアーを目指して欲しいとおっしゃってました。今までの限られた世界のルアー開発者ではなく、釣り人全員がルアー開発者となり、様々なルアーがフィールドで目にする未来もそう遠くないかもしれません。
優勝者・ Y485 さんインタビュー
この大会は今回で4回目の優勝となりました。第1回大会の開催時は大会の存在を知らなかったんですが、第2回大会を有名なプリンタールアー制作者の方が、サイトで紹介していたことがきっかけで知りました。大会で参加・優勝したことで3Dプリンターが手に入り、また同じ様にルアーを作る仲間ができ、情報交換やお互いにアドバイスしたりするようになりました。
3Dプリンターでルアーを作っていると、既存商品のコピーを作っていると誤解されることも多くあります。しかし、商品になっているルアーと3Dプリンターで作ったルアーでは素材も違えば作りも違います。もし、コピー品を目指すのが目的であれば、手間など考えても買った方が早いと思います。でも、3Dプリンターでルアーを制作するというのは、自分が考えて色々いじくりまわして新しくルアーを生み出すのが楽しい、そしてそれで釣るのが楽しいものだと考えています。ただ釣るだけのルアーではなく、考えて作っていく過程を楽しめる人は、是非沼にハマるつもりでやってみてください。そう楽しめる方には、こんなおもしろいおもちゃは他に無いんじゃないかなと思っています。
主催者・三枝さん(1310 KF WORKS)インタビュー
大会を主催するようになったきっかけは、ある時3Dプリンターに出会ってことでした。これはルアーを作るのにも使えるんじゃないかと思い、早速自分で作ってみると案外簡単に作れたんです。釣りという文化の中に、3Dプリンターを使ってルアーを作って釣りに行く、というのもアリなんじゃないかなと思い、そのためにも是非とも流行らせていきたいと考えるようになりました。
大会を企画した当初は仲間と呼べる人もいなかったので、簡単な告知だけをしたところ、集まってくれたのは5人でした。でも、それが第2回目には10人になり、一番多い時で28人の参加者が集まってくれるようになりました。第1回目からずっと優勝者には3Dプリンターと決めています。釣りにも3Dプリンターにも興味はあるけど…という方に、ここで是非手に入れてもらって、どんどん3Dプリンターでルアーを作っている人の人口が増えていけばいいな、と考えています。
今までで6回開催しているんですが、残念ながらその中でまだ一度も大物賞(1匹のサイズが50cmオーバー)が出ていません。早く3Dプリンタールアーで練馬サーモンが釣れた、という話題を作れればと思っているんですが、まだ大会では釣果が出ていません。早く大物賞を手に入れる人が出てくれるよう願っています。
3Dプリンタールアー限定大会の開催に関しては、全国色々なところからお誘いを頂いています。ただ、まだまだ参加者の規模が小さいため、ちょっと遠征費が…(苦笑)。でも今年はどんどん3Dプリンタールアーの普及に関しては攻めていこうと思っているので、興味がある方は是非参加してみてください。