コウイカ

コウイカ目
データ取得日時:2024.4.26(金) 01:00
コウイカ目 Sepiidaは、(イカ、タコ、オウムガイが属する)頭足綱に属する目である。底生で甲を持つイカの仲間が属し、この分類群に属する動物は、総称としてコウイカ(甲イカ、甲烏賊、英: Cuttlefish)と呼ばれるが、この名はその中の一種コウイカ Sepia esculentaも指す。最近の研究によると、コウイカ類は無脊椎動物の中でももっとも知能が高い部類に属する。さらに、全身に占める脳のサイズが無脊椎動物の中で最も大きいと指摘されている。別名スミイカ。
"cuttlefish" という名前は、古英語の cudele に由来するかもしれない。その語はさらに、座布団や睾丸を意味する1400年代のノルウェー語 koddi、およびコウイカ類の形状を小袋と文字通り表現した中世ドイツ語 kudel から由来している。"fish"が付くため、英語圏では魚と誤解する者もいる。ギリシャ・ローマ世界では、コウイカ類が驚いた時に漏斗から排出する独特の茶色い顔料を得るため、珍重された。それゆえ、ギリシャ語とラテン語で軟体動物の呼吸管 (siphon) を指す sepia(のちのイタリア語の seppia)は、英語で顔料の一種であるセピアを指すようになった。
コウイカ類の外套膜の後端は丸いドーム状になっており、外套膜の全側縁もしくは後ろ寄りに丸い耳形の鰭を持つ。体内に殻(甲)があり、大きなW型の瞳孔を持つ。また8本の腕と2本の触腕を持ち、それらには捕食を確実にするための小歯がついた角質環をもつ吸盤がある。コウイカの一般的な大きさは15-25cmであり、最も大型の種となるオーストラリアコウイカでは外套膜が50cm、体重10.5kgに達する。
コウイカ類は徹底した肉食であり、食べるのは小型の軟体動物、甲殻類、魚、タコ、環形動物のたぐい、および他のコウイカ類である。コウイカ類を捕食するのはイルカ、サメ、魚、アザラシ、および他のコウイカ類である。コウイカ類の寿命はおよそ1〜2年である。
この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたウィキペディアの項目「コウイカ目」を素材として二次利用しています。
PageTop