【釣具に歴史あり】ヤマリア編 第2回 エギ王の登場!ヤマシタの開発哲学に迫る

特集:釣具に歴史ありとは?

釣具に歴史あり。数多ある釣具の歴史を紐解いていくシリーズ企画です。いかにして現代の釣具は形作られてきたのでしょうか?普段の釣行では何気なく使っている釣具。しかしその歴史に触れると、また違った見え方になるかもしれません。

ヤマリア編 第2回のテーマはズバリ「エギ王」。エギングをやっている方ならば使用している方も数多くいるであろうエギ王。なぜベストセラーのエギブランドになりえたのでしょうか?

引き続き、開発部 研究チーム 森さん・マーケティング部 エギG マネージャー天野さんのお2人にインタビューします!

【シリーズ記事はこちら】
第1回「エギング黎明期とヤマリアの歩み」


ヤマリア:森さん

開発部研究チームに所属。日々「釣れるエギとは何か?」を考え、ヤマシタのエギ開発に尽力している。

ヤマリア:天野さん

マーケティング部エギグループマネージャー。ヤマシタのエギをプロデュースしている。



経験と理論と遊び心と

右:開発担当 森さん
左:マーケティング担当 天野さん

ツリグラ編集部(以下 編): 次にヤマリアさんの商品づくりについてお聞きしてよろしいでしょうか。

森さん:実は創業当時にタコベイトづくりをしていた時点で「生態・食性に訴えかけた疑似餌の作り方」をしていました。具体的に言うと「光り方、動き方」など、どのような要素に魚が反応するのかを考える事です。今でもヤマリアの考え方は変わっていません。

編:とにかく「釣れるエギ」を目指しているわけですね。

森さん:自然が相手なので絶対釣れる!とは言いにくいですけどね 笑。ただし、近年では「イカは目が発達している」とか「音に反応する」といった生態の部分は専門の研究機関があります。そのような研究機関と連携を取り「理論」を取り入れているのはエギメーカーとしては弊社だけです。理論的な部分を釣具メーカーとしての「経験」を踏まえてエギに命を吹き込むことが使命だと考えています。実釣で本当に釣れるのかを現場で徹底的にテストし、お客様に提供していくのが我々の強みでもありますので。

天野さん:例えば、「グロー(夜光)」のエギも弊社が商品化する前に市場に存在してました。その流れで弊社もグローのエギを作ることになったのですが、単純に光るエギをつくってもおもしろくない笑。そこで、イカが認知しやすい色の波長は何か?を突き詰めました。それが反映されたのが「490グロー(ヨンキューマルグロー)」です。



天野さん:イカは490nm(ナノメートル)という色の波長が最も見えるという研究結果から、この名前が付いています。

編:開発過程のこだわりがすごいですね・・・。ちなみに1人のエギンガーとしてお聞きしたいのですが、そのような過程から「これは絶対持っていたほうがいいよ」というカラーはあるのでしょうか?もちろん全てのエギが釣れるとは思いますが、かなりカラーが多くて迷ってしまいます・・・。

森さん:オススメのカラーを回答することはできます。例えばオレンジ・ピンク系は視認性も良く万能なカラーです。 ただし、エリア・時期によって良し悪しは様々です 笑。私たちの経験からも回答はできるのですが、弊社では「エギ王コミュニティ」というイカの釣果投稿コミュニティを運営しています。会員8万人から成り立つビッグデータから「この地域に何月頃行くならこのエギが釣れやすい」というのを調べることができ、普段の釣りの参考になるかと思います。全国の釣果投稿数は18万件ほどあります。

エギ王コミュニティはこちら

編:18万件!凄まじい数ですね。

天野さん:ただ、理論ばかりだけでなく「釣りの遊び心・楽しさ」を伝えることも同等に大切です。社内のスタッフが各営業所で地域に密着した動画を作ってみるなど、お客様の釣りに役立つ情報発信をおこなっています。


エギ王が「エギの王」足りえる所以

編:いよいよなのですが、ヤマシタのエギの中核をなす「エギ王」についてお聞きできればと思います。今でこそ釣具屋には必ずと言っていいほど目にするエギ王シリーズですが、初代エギ王が誕生したのはいつ頃なのでしょうか?

天野さん:誕生年でいうと2001年ですね。ちょうどPEラインがエギングのメインラインになった頃です。PEラインの登場で当時「ビシバシエギング」と呼ばれる、シャクってエギをダートさせる釣り方が可能になりました。このダートの釣りに特化したエギ、それが「初代エギ王」でした。

初代エギ王。ライン結合部はサルカンになっている。

編:きっちりダートアクションができるエギ、ということですね。

天野さん:これまたダートの動きが釣れるんですよ 笑。とくに日中のサイトフィッシングではかなり有効です。

編:「エギ王」とはヤマシタブランドの中ではどのような立ち位置なのでしょうか?

天野さん:まさにブランドを代表する欠かすことのできない商品ですね。歴史を振り返ってみると、初代発売から約2年後に「エギ王Q」という商品を発売しました。そのコンセプトは「シンプル イズ ベーシック」というものです。このブランドコンセプトは現行のエギ王にも受け継がれています。シンプルで使いやすくて飽きがこないエギ、文字通りヤマシタの中核となる商品です。

編:色んなエギンガーが使っているように思います。

天野さん:とにかく扱いやすいので初心者にもお使いいただけます。一方で、使い方次第では奥深さがありますので、上級者の釣り人にもスタンダードに使っていただける商品ですね。どのレイヤーのエギンガーにもお使いいただける基本性能の高さがエギ王最大の特徴です。

森さん:ちなみに初代からエギ王はボディにABS樹脂を使用しているので、製品精度はかなり高いです。ダートに特化させていた初代エギ王に対して、エギ王Qはフォールの姿勢も安定を目指しています。レーダーチャートに例えるとダート・フォールどれをとっても満点に近い「優等生」のエギです。


幅広いラインナップを揃えるエギ王シリーズ

編:一口でエギ王と言ってもラインナップがたくさんありますよね。

天野さん:たくさんラインナップはありますが、現行商品としては「エギ王LIVE、LIVEサーチ、K」の3つがメインとなります。

メインとなるエギ王のラインナップ3商品

森さん:以前は他にもモデルがありましたが、発売から10年間の過程でトライ&エラーを受けて無くなったモデルもありますね。

編:それぞれのエギに役割があるわけですか。中には一回り大きいものや小さなモデルもありますね。

ヤマシタのエギシリーズ

天野さん:この大きなものは「エギ王 MH」ですね。沖縄でシンカーをつけて50mくらい沈ませてアカイカ系のデカイカを狙うモデルです。エギングというよりジギングに似た釣り方ですね。対してナオリーという最小1.3号の小さなモデルもあります。

編:これだけラインナップがあれば、世界中どこでもイカが釣れそうな気がしますね 笑。

天野さん:ヤマシタでは「エギ王・エギーノ・ナオリ―」の3大ブランドを柱に商品展開しています。どのブランドにも先述した「ヤマリアらしい開発信念」が取り込まれていますので、多種多様なイカを狙っていただけますね。

——— 理論と徹底した釣り場での実釣検証、そして独自の「遊び心」を取り入れながら商品開発を続けるヤマシタ。現在ブランドの柱となっているエギ王にもその意思は色濃く反映されています。生態研究と現場実釣の両面で裏付けされたエギ王はこれからも進化を続けていくことでしょう。 ———

最終回となる第3回のテーマは「ヤマシタの未来」。果たして今後のヤマシタ、そしてエギングという釣りはどのような未来を辿っていくのでしょうか?過去から現在にかけて新しい釣りを提案し続ける同社から見たエギングの未来とは!?

コメント (1)

  1. 自分のエギカラーはオレンジ一択です笑
    色々浮気しましたが原点にもどりました。

    ミタ さん 2019/09/06 14:33:50
    返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。