実釣インプレ!価格帯別で偏光サングラスを徹底比較!

皆さんは釣りをする時に偏光グラスを使用していますか?釣りをする上で偏光グラスをかけるメリットは多々ありますよね。

・水面のギラつきを抑えることで、水中の障害物・魚影が見えやすくなる
・日光による目の疲れを防止できる
・ルアー、仕掛け等が飛んできた際に目を保護することができる

しかししかし!「偏光グラスって何を基準に選べばいいのか分からない…。」という方も多いのではないでしょうか?そんな迷えるアングラーのため、実釣・実験をベースに編集部の主観で価格帯別で偏光サングラスをご紹介します!


価格帯別・偏光グラスの紹介

今回の検証では価格帯別に4つのモデルで比較してみました。

①【4千円前後】GLANZ(グランツ) カンクロ

釣具店によく置いてある価格帯の偏光サングラス。 手が出しやすい価格帯ながら、機能面でどれほど上位モデルと差が出てくるのか?

価格帯4,000円前後
レンズカラーブラック
レンズ素材トリアセチルセルロース
フレーム素材ポリカーボネート
重量26g
サイズレンズ縦幅31mm×レンズ横幅56mm×フレーム幅143mm


②【1万円前後】AXE(アックス) ASP-387

​釣りから、ドライブにタウンユースまで、あらゆるシーンで使用できるオールラウンダー。重厚で質感のあるデザインでありながら、アルミニウムフレームなので重さ21gと超軽量。価格も手頃で手が届きやすい。

価格帯10,000円前後
レンズカラースモーク×シルバーミラー
レンズ素材トリアセテート
フレーム素材アルミニウム
重量21g
サイズレンズ縦幅33mm×レンズ横幅51mm×フレーム幅142mm
メーカーサイトhttp://www.axe.co.jp/product/asp-387/



③【2万円前後】Tiemco(ティムコ) サイトマスター ストラトス

釣り人ならば一度は目にしたことがあるであろう「サイトマスター」。今回紹介するモデルのうち唯一ガラスレンズ(タレックス社製)を採用しているため、重量が他モデルよりやや気になる。

価格帯20,000円前後
レンズカラーディープブラウン
レンズ素材タレックス社製ガラスレンズ
重量36g
サイズレンズ縦幅31mm×レンズ横幅51mm×フレーム幅140mm



④【5万円台】IC JAPAN CO.,Ltd.(アイ・シー・ジャパン) オーダーメイド偏光調光グラス

「強度最強」の呼び声も高い、完全オーダーメイドのハイエンドモデル。ポリカーボネート、アクリルを超える軽量さ・耐衝撃性・耐久性を持つ「NXT」をレンズ素材に採用。今回は度付きレンズを採用し、さらに光の量でレンズの色の濃さが変わる「調光レンズ」もオーダー。超てんこ盛りのフルスペック仕様で58,000円!レンズ愛好家にとってはたまらない偏光グラスとなっている。

価格帯58,000円
レンズカラーグレー(調光レンズ)
レンズ素材 NXT
重量30g
サイズレンズ縦幅33mm×レンズ横幅52mm×フレーム幅140mm
メーカーサイトhttp://www.ic-j.co.jp/lens/icrx/feature_technology/



実釣レビュー

いよいよ実釣編です。釣りに使用する上で重要な要素である、

  • ・見えやすさの違い
  • ・目の疲れにくさ・・・各モデル時間を区切って使用した体感値
  • ・フィット感・・・スタッフが装着した体感値

この3項目を5点満点の☆の数で評価。

実釣場所は都心から約1時間のところにある管理釣り場、朝霞ガーデンさんへお邪魔してきました。視認性が釣果を左右することもあるクリアポンドがある管理釣り場さんです。

フライ専用池があったり、水質がステイン気味な池もあったりと1日遊んでも飽きない釣り場さん

今回は水がクリアなルアー専用池で実釣。天候は曇り時々晴れという状況です。



視認性は意外と・・・!?

まずは視認性の違いから検証。なんと結果は、どの価格帯もそれほど変わらないという結論に・・・!いずれのモデルも水面の雑光は抑えられており「かけると見えやすくなる」というのは事実。見えやすさが変わらない理由としては、雑光のカット率を示す「偏光度」が全モデル高いのが理由のようです。

写真では少し分かりにくいですが、偏光グラスを着用すると劇的に魚が見えるように!バイトシーンまではっきりと見えるので釣りそのものが楽しくなりました。

着用なし・・・光が反射してぼやっと魚が見える程度
着用あり・・・魚の形がはっきりと見える (レンズ越しに撮影)

どのモデルもおおよそ視認性は違いを感じないレベルとなりました。


疲れにくさには明確に違いが!

次に、疲れにくさとフィット感を比較。各モデルを30分ずつ着用して比較してみました。

①【4千円前後】GLANZ(グランツ) カンクロ

目の疲れにくさ
フィット感

①のモデルは目への負担がとても大きく感じました。30分でもそこそこ疲れます。外した時に目への負担が軽くなるような感じが明確に分かりました。鼻当てが硬く、こめかみ部分と頬骨で支える形になるため、長時間の着用には不向きかと。


②【1万円前後】AXE(アックス) ASP-387

目の疲れにくさ ☆☆☆
フィット感 ☆☆☆☆

②のモデルは①のモデルと比較すると目が疲れづらいですが、こちらも外した時に目への負担が軽くなる感じがありました。しかし、こめかみ部分と鼻当てで支えることが可能なのでフィット感は良好。鼻あてにはシリコンパッド、耳上の部分には滑らないようにゴムが付いているので、快適に釣りをすることができました。超軽量なので長時間の釣りをするのにも向いていると思います。


③【2万円前後】Tiemco(ティムコ) サイトマスター ストラトス

目の疲れにくさ ☆☆☆☆
フィット感 ☆☆☆

③のモデルは着用してすぐに目への負担が①②よりも良くなっているのが分かります。フィット感はこめかみ部分と鼻当てでしっかり支えることができるのですが、レンズがガラス製で重いせいか下側を向くと少しずり落ちることがありました。


【5万円台】IC JAPAN CO.,Ltd.(アイ・シー・ジャパン) オーダーメイド偏光調光グラス

目の疲れにくさ ☆☆☆☆
フィット感 ☆☆☆☆☆

④ほどのハイエンドモデルになると目の疲れはほとんど感じません。今回は30分の検証でしたが、1日中着けていても疲れないような気がしました。素材が軽く長時間付けていても疲れにくいと断言できます。 調光レンズを採用しているため、他のモデルと比べると裸眼で見た様子により近いです。フィット感は顔の形に合わせてフレームが作られているので、全くずれません。


強度検証

偏光グラスを買うからには長く使いたいですよね。レンズへの傷の付きやすさを釣りでありそうな状況を想定して実験してみました。

検証方法①
釣りの途中に偏光グラスが顔から落ちたことを想定し、レンズを下に向け、1.2mの高さから偏光グラスをコンクリートに落とす。

  • 検証結果①
  • ・レンズにプラスチックを使用しているモデル(①②③)は自重がとても軽く、素材の柔軟性があるためどの偏光グラスにも傷が付くことは無かった。
  • ・ガラスレンズのCのモデルは自重が重く、落とした時に傷どころでは済まないことが想定されたため実験を中止・・・。

  • 検証方法②
  • ・ルアーが飛んでくることを想定し、床に偏光グラスを固定して、50㎝の高さからレンズに当たるように石(約20g)を落とす。
  • 検証結果②
  • ・レンズにプラスチックを使用しているモデル①、②にはどれも傷が付いた。①と②のモデルは写真でも分かるような白い傷が付いた。写真では確認しづらいが④のモデルでも、多少の傷が入ったが視認が難しい程度。
  • ・レンズにガラスを使用している③のモデルは傷が付かなかった。
  • 強度・・・☆
①のモデル
  • 強度・・・☆☆
②のモデル
  • 強度・・・☆☆☆☆(ただし、一瞬の強い衝撃に弱い)
③のモデル
  • 強度・・・☆☆☆☆
④のモデル


総合評価

最後に評価のまとめです。

・視認性は価格帯毎に明確な違いは見受けられなかった
※検証日は晴れ時々曇りだったため、超・快晴時の見え方に違いがあるかは不明

・フィット感、強度の一覧

モデル名 目の疲れにくさ フィット感 強度
①【4,000円前後】GLANZ(グランツ) カンクロ
②【1万円前後】AXE(アックス) ASP-387 ☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆
③【2万円前後】Tiemco(ティムコ) サイトマスター ストラトス ☆☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆☆(ただし、一瞬の強い衝撃に弱い)
④【5万円台】IC JAPAN CO.,Ltd.(アイ・シー・ジャパン) オーダーメイド偏光調光グラス ☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆



編集部の独断と偏見で、用途別におすすめモデルをまとめてみました!

①【4千円前後】GLANZ(グランツ) カンクロ がおすすめな人

とりあえず偏光グラスの効果を体験してみたい方にオススメ。1~2時間程度の超短時間釣行に限るならこのモデルで最低限問題ない。

②【1万円前後】AXE(アックス) ASP-387が おすすめな人

長時間釣りをする方にオススメ。①のモデルと比べて劇的にフィット感が変わるので、長く使うなら鼻あて部がシリコン・ラバー製のしっかりしたものを選ぶのが断然オススメ。自重も軽く、作りもしっかりしておりコストパフォーマンスに優れるので、釣りで使う偏光グラスを初めて購入する場合はこのモデルが価格帯的にもGOOD!

③【2万円前後】Tiemco(ティムコ) サイトマスター ストラトス がおすすめな人

長時間釣りをする方、傷に強いガラスレンズにこだわりたい方にオススメ。重厚感があるので、機能だけではなくデザインも重視したい方はガラスレンズのモデルがオススメできます。周りから「本格的に釣りをしている人」っぽく見られるかも・・・?

④【5万円台】IC JAPAN CO.,Ltd.(アイ・シー・ジャパン) オーダーメイド偏光調光グラス がおすすめな人

一日中快適に釣りをしたい人にオススメ。調光レンズのメリットは目の疲れ防止の面では、体感値的にかなり大きい。より自然な見え方で釣りをしたい方はこのモデルがオススメ。軽量でありながら強度もプラスチックレンズよりも秀でるので、トータルのパフォーマンスは文句のつけようが無い!


まとめ

偏光グラスは価格帯が変わっても見えやすさ自体にそこまで影響がないことは意外でしたが、目への負担や着け心地の面で大きな差を感じました。これからの夏本番、ぜひご自身の釣りスタイルに合った偏光グラスを見つけてください!